そもそも、運輸業界とは何でしょうか?私たち人間の生活は、さまざまな財貨やサービスを生産し、分配し、消費する活動である、と言うことができるでしょう。こういった経済活動を行ううえで、必ず発生するのが「輸送」の需要です。この需要を満たすために、特定の輸送機関を使ってサービスを提供する産業のことを「運輸業」と呼びます。
ここで大事なことが1点。たとえば、ある会社が自社で作った製品を自社のトラックで輸送したとします。では、この会社が「運輸業」に属するか?と言うと、そうではありません。なぜならば、「運輸業」というのは、あくまで「輸送サービスを提供する産業」のことを指しているからです。
では、輸送サービスを提供する「運輸業ではない形態」を何と呼ぶのでしょうか?その答えは「自家用輸送」です。自家用トラックで輸送サービスを行うケースはもちろん「自家用輸送」に含まれますし、マイカーでドライブをすることも「旅客部門の自家用輸送」となるのです。このように、「運輸業」と「自家用輸送」の間には明確な区別がある、ということを認識しなければなりません。