トラック運送業界の99パーセントを占めているのが、中小零細企業です。なぜ、トラック運送業界ではこれほどまでに中小零細企業が多いのでしょうか。
これには、大きな理由が2つあります。1つ目は、新規参入が容易であること。最低限のトラック購入資金さえあれば、簡単に事業を始めることができるため、中小零細企業の新規参入が多いのです。
そしてもう一つが、事業の維持のしやすさです。たとえ急激な事業拡張ができなくとも、それなりの営業収入さえ稼いでいれば、中小零細規模の企業でも事業の維持はさほど困難ではありません。
トラック運送業大手の下請けになったり、地元の荷主の専属を引き受けたりと、生き残る方法はさまざま。つまり、“現状維持”ならば中小零細企業でも十分に可能なのです。
通常であれば、トラック保有台数の大小がそのままビジネスでの有利・不利につながる…いわゆる「規模の経済性」が成り立ちますが、一般貨物自動車運送業ではほとんど成り立たないのです。