HOME運輸業界のしくみ その2 > 台数で営業用トラックを圧倒する自家用トラック

台数で営業用トラックを圧倒する自家用トラック

先述の通り、トラック運送業者にとってのライバルは、輸送サービスを「商品」として販売する運送業者だけではありません。自社製品を自分たちで用意したトラックで自ら配送する「自家用トラック輸送」が潜在的な競争相手となっているのです。

単純なトラック台数による輸送能力を比較するだけでも、自家用トラックは営業用トラックを圧倒しています。具体的には、営業用トラック…つまり、「運輸業を営むトラック運送業者」の台数は108万台であるのに対して、自家用のトラックは774万台にも及んでおり、その差は歴然です。

輸送トン勝負なら、立場は逆転

ただし、輸送トンで見ると両者の立場が反転します。自家用トラックが723億トンであるのに対し、営業用トラックは2333億トンと非常に大きな差が生まれます。この違いは、貨物を運ぶ輸送距離の違いが原因で生じています。事実、自家用トラックの走行距離は、営業用トラックの半分にも届いていません。