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トラック運送業界の規制緩和はこうして進んだ

1990年に物流二法が施行されたことで、トラック業界の規制緩和が大幅に促進されました。しかし、当時は「具体的な成果は見られない」と評されていました。

そんな中、経済界は「経済を活性化させるためには、まず物流コストの削減が必要であり、そのためにはトラック運送業者間の競争が必要である」として、より一層の規制緩和を求めたのです。この要求を受けた国土交通省は、「営業区域の拡大」、「最低車両台数規制の緩和」、「トラック運賃の届出規制の緩和」といった緩和策を打ち出しました。

規制緩和はチャンスにも失敗にも結び付きやすい

緩和策のうち、「最低車両台数規制の緩和」と「トラック運賃の届出規制の緩和」は、より一層の新規参入を促しました。このようにトラック運送業者の自由が増えたという事実は、企業努力と工夫を重ねる限りにおいてのみ、事業拡大のチャンスに結びついたのです。しかしこれは、裏を返せば、事業失敗にもつながりやすくなった、と言うことを意味しています。